【ページが重くなりすぎたので半周したところで別ページとしました。】
少し歩くと左側に明治17(1884)年に建設省国土地理院が設置した
三等三角点。北緯34度53分59秒224.東経139度05分52秒094。
標高が579.64m。ここが最も高い位置なのでしょうか。
伊豆高原エリア唯一の水田地帯「池」地区が眼下に。
つまり、田んぼの左側の家や林のところは溶岩の上ということですね。
田んぼの奥に聳える頭のゴツゴツした山が矢筈(ヤハズ)山、通称げんこつ山。
その向こうの山々が
天城連山。手前のなだらかな頂の山が遠笠山(1197m)。
遠笠山の奥の尖った山2つ。手前が万三郎岳(1300m)、奥が万二郎岳(1406m)。足元の大室山が焼け焦げているのは
2月の山焼きのせいです。
ここから後半周、ハイキングコース「お鉢めぐり」を下って行きます。
逆時計回りに登って来る人も沢山いますが、逆周りの方が急な気がします。
下って行くと今度は座ったお地蔵さんが5体いらっしゃいました。
五智如来地蔵尊。寛文の初め(1663年)神奈川県足柄下郡の網元の娘が9歳で
妊娠したので安産を浅間神社にお願いしたところ無事安産したので「おはたし」
と称してお礼に真鶴石で五知如来蔵を作り、船で富戸港に運び富戸の強力兄弟が
一体を3回に分けて背負い計15回で現在地に安置したそうです。
安産と縁結びの神様として参詣が多いと書いてありますが9歳は早過ぎですね。
五智如来地蔵尊越しに見上げて見ました。結構な急坂でしょ。
と思ったのですが、対岸もなかなか急ですね。歩くとそうでもないんですが・・。
五智如来地蔵尊の辺りからリフト乗り場方向を撮影。
反対側の下が丁度さくらの里でした。咲いている桜が少ないので殺風景ですが、
あと1ヶ月もすればキレイになります。眼下の三叉路から上に伸びる先には
伊豆スカイラインの天城I.C.、天城高原GCや天城東急リゾートがあります。
左下へ伸びる道と右への道が大室山の外周道路です。
リフト乗り場へ歩いていくと先ほどの案内板の丁度反対側でしょうか、
こちらにも眺望の案内板がありました。
富士山の左下に南アルプス連峰の文字が見えますし、最右には房総半島が。
下りです。あと50m程で地上・・という時にアナウンスがあり写真が撮られます。
つい不要!と言ってしまい、記念写真が幾らなのか聞けませんでした(^^;
駐車場に戻ってきましたが山側に碑があったので撮影したところ、
「伊東さくら音頭 歌碑」でした。
ところどころ字が消えていて読みにくいのですが、
「伊東在住の俳人、西場栄光(?)が桜の里の桜まつりに寄せて作詞したもの」
とあり昭和58年6月の建立。書き出してみますと、(?は判読不明)
「炎える大室 向こうは小室 けむに巻かれて 手をつなぐ
夢がふくらむ 甘なつ(?)みかん 花の湯の町 日本晴れ
咲いた 咲いた咲いた さくらが咲いた
伊豆の伊東の さくらの里で パット パットパット ひとおどり」
この「伊豆東部火山群」の説明板はリフト乗り場の鳥居の前にあるのですが、
この内容は今回はじめて知ったことが多く、結構ためになりました。
掲載画像からは読めないと思いますので書き出します。
「伊豆東部火山群は伊豆半島の東部とその沖合の海底に分布する100個にも
およぶ小型の火山(単成火山)の集合体であり、約15万年前の遠笠山の噴火
から平成元年の手石海丘の海底噴火に及ぶ長い歴史を持っています。単成火山
とは、いったん噴火して小型の火山をつくると再び同じ火口からは噴火しない
性質を持つ火山です。これに対し富士山のように同じ火口から何度でも噴火を
繰り返しひたすら大きな山体を成長させる火山を複成火山と呼んで区別します。
大室山(海抜580m)は伊豆東部火山群を代表する火山の一つでありプリンの様な
形をした山体のてっぺんに、すり鉢状の火口を持つ美しい巣かだが特徴的です。
このような形をした火山は世界のあちこちにあり、スコリア(軽石を黒くした
ような穴だらけの噴石で粘り気が少なく流れやすい溶岩が噴水のように吹き上
がって砕けたもの)が降り積もってできたことからスコリア丘と呼ばれています。
大室山は約4千年前に噴火し5億1千万トン(10トントラックで5100万台分)のマグマ
を噴出しました。それらのマグマの多くは溶岩流として流れ出し、伊東市南部
の広い範囲を台地状に覆いました。この台地が現在の伊豆高原にあたります。
また、南方に向かった溶岩流は海に達し、現在の城ヶ崎海岸をつくりました。
つまり大室山が噴火したおかげで平らで風光明媚な土地と数多くの観光資源が
得られたのです。火山はいったん噴火を始めると恐ろしい災害をもたらし、
人々の生命や財産を奪ったりしますが、大室山と伊豆高原・城ヶ崎海岸の関係
からわかるように長い目で見ると人間に豊かな恵みをもたらしてくれます。
大室山と伊東市街の間にある美しい円形の湖・一碧湖も10万年前の激しい
噴火で出来た火口です。このように伊東の優れた自然環境・景観・温泉の多く
は伊豆東部火山群によってもたらされたものであり、火山の恵みによって伊豆
の大地が成り立っているといえるのです。
監修:静岡大学教授 小山真人 」
詳しい画像がありました↑
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伊豆の大地の物語
中央の火山と溶岩の画像を拡大してみました。
ピンク色が大室山の溶岩ですが、北は荻の先、南は八幡野港まで、
西・・・というか山の裏側にはあまり流れてなくて池地区には届いてない。
オレンジ色が他の火山からの溶岩ですが、こんなに沢山あるんですね。
有名な川奈ゴルフ場は小室山噴火の溶岩なんですね。矢筈山や伊雄山の様に
山の形をしたものだけでなく、一碧湖や城星や梅の木平も火山だとは・・・。
野球場のある門野地区も台地状だとは思ってましたが火山と溶岩なんですね。
でも、同じところからは2度と噴火しないと知るとちょっと安心・・・でも、
必ずどこか違う処から噴火すると思うと逆に不安?かな(x_x)