今日は八幡野の八幡宮來宮神社へ行ってきました。
以前にも神社前までは行ったことあるのですが、
巨木の紹介ページをネットで見つけて、伊豆地域を検索したところ
高原では来宮神社が出ていたので樹木を中心に撮りに行きました。
135号線伊豆スカへのバイパスと交差する角のセブンイレブン前を下田方面へ。
ずっと蕎麦屋?の廃墟があったところに「薬のセイジョー」が・・・。
すぐ隣に地元の薬屋があるのに、なんと大胆な・・・。
その先、八幡野の交差点を右へ、山の方へ入ります。
赤い橋、参宮橋を渡って左前方へ進みます。
少し行くと右手の角に「高見のシイ」。
近づいて・・・。
説明書きが貼ってありました。
伊東市指定天然記念物
高見のシイの木
高見のシイ(椎)の木は、ぶなのき科の常緑樹で、5月〜6月に
穂の形の花が咲き、からに包まれた実を結びます。
材は、建築、薪炭、器具用、種は、食用、油用に利用されま
す。
分布は、千葉県以南、東海道から九州までの暖国の山地にはえ
ますが、特に伊豆半島に多生しています。
高見のシイの木の存在は、自然を残している標本木です。林学、
植物生態学上、貴重と思われます。
歴史的にも、鎌倉時代以前に、源頼朝が伊東市内に在住したころよ
り現存していたと、伝えられるほど、伊東市内では最も古いシイ
の木です。
指定 昭和51年5月12日 伊東市教育委員会
※句読点と段落が不思議で読みづらいと思いますが、原文に忠実に転記しました。
先に進むと突き当たりに神社が見えますが、
その手前の右側に「大江院」というお寺が・・・。
彫りこまれた文字が薄いのですが、白い石に「弘法大師伊豆・・・」
この辺りに多い弘法大師ゆかりのお寺なんでしょう。
神社の前まで来ますと、見上げるような木がたくさん。
鳥居の左奥に、何の木でしょうか、大きな木が・・・。
鳥居の奥も鬱蒼とした高木が・・・。
鳥居の前。「八幡宮来宮神社」と書かれています。
左側に立て札があります。
2本立っていて、左側は「八幡宮来宮神社社殿」の説明。
右は「八幡宮来宮神社社叢」の説明。
静岡県指定有形文化財 八幡宮来宮神社社殿
八幡宮来宮神社の本殿には、向かって右に八幡宮、左に来宮が
祭られています。社殿は、本殿・幣殿・拝殿の三棟によって構成
され、本格的な堂宮建築の手法で統一されています。
平成9・10年の大修理とそれに伴う諸調査により現存の社殿は、
本殿が寛政7(1795)年、拝殿が文政7(1824)年の建築であり、
伊豆各地の優秀な大工職がかかわっていることが判明しました。
本殿は二間社流造、拝殿は入母屋造で、両者をつなぐ幣殿は両
下造です。多くの神社建築が一間または三間の柱間となるのに対
して、この本殿は二間となっている点で非常に類例の少ない形態
であることが注目されます。
伊豆石製の強固な基礎に支えられ、社殿を飾る精妙な彫刻群の
存在とともに江戸後期を代表する神社建築として重要です。
平成11年3月15日指定 伊東市教育委員会
※右の写真は本殿です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
国指定天然記念物 八幡宮来宮神社社叢 リュウビンタイ
この社叢は、日本列島の暖かい地域の海岸線から遠いところに成立する
照葉樹林の典型的な状態を示しています。林をつくる高木としては、
ウラジロガシ・アラカシ・スダジイ・タブノキ・イチイガシなどがみら
れます。また、高木にからみつくツル植物として、カギカズラ・
フウトウカズラ・テイカカズラなどがみられます。
林床には、リュウビンタイ・ハナミョウガ・モロコシソウ・
オオヌスビトハギ・ハイホラゴケなどがみられます。
これらの植物の中で、植物分布上注目すべき種類は、カギカズラ・
リュウビンタイ・モロコシソウなどです。なかでも、大型のシダ植物で
あるリュウビンタイは、この社叢が日本列島における北限自生地です。
この社叢は、ヒトの活動の影響をうけていない、自然の状態が保たれて
いる樹林として貴重なものです。
昭和9年8月9日 指定 伊東市教育委員会
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
鳥居をくぐって中へ・・・。あれっ?社殿が無い。でも、奥に階段が・・・。
階段のところまで行ってみると・・・。おお、ずっと奥へ!
人っ子一人居なくてシーンとして、遠くからセミの声。ちょっと、ビビル(^^;
奥の方に、高いところに社殿が見えます。
近づいてみると、もの凄いのが社殿脇に・・・杉の大木です。
下から先っぽまでが、かがんでも通常レンズじゃ入りきらない(T_T)
社殿の前に立って、そのまま横向いて撮影。木までの距離は1mほど。
これは、拡大写真ではありません。〔念のため〕
他にも太い杉が林立。
いやぁ、こんなに凄い神社だったんですね。
お恥ずかしながら、実は詣でたのは今回が初めて・・。
こんなに巨きな木が何本もあるってことは
群発地震が多少あっても大丈夫だ!って気がしますね。
入る時には気が付かなかった石碑が2つ。
大きい方が「八幡宮来宮神社 創立一千二百年 由緒記」
比の地に鎮ります八幡宮来宮神社は、その創立を悠久の昔に発し、
郷黨衆庶の尊崇篤く、神威赫々として今日に到った古社である。
八幡宮は誉田別命(応神天皇)を祀る、神護景雲三年大宰の廟官
阿曽麻呂が一国一社と定めて正八幡を勧請した際の伊豆の代表
八幡宮であって、明治六年郷社に列格された。
来宮神社は伊波久良和気命を祀り、古来、来宮大明神を崇められ
た延喜式神名帳所載の神社である。
もとは海岸の堂の窟に祀られていたが、後に八幡宮神域に奉遷
され、明治九年郷社に列せられた。
元来両社は別殿であったが延暦年間本殿再建の際に一殿両扉の
現在の姿になったと言い傳えられている。
従って当社は一殿にして二社である。
このたび当神社御鎮座千二百年大祭を斎行するに当り、記念事業
の一として石造大鳥居一基を奉献。
いささかその由来を記して崇敬の誠をささげ、この地平安と住民
の弥栄を祈願するものである。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
小さい方は「副碑」と刻まれて、大きい方を「主碑」としています。
「主碑の通り昭和五十一年九月石造鳥居を建立したところ
五十三年一月伊豆大島近海地震にて倒壊したので同年九月
木造銅板覆によって再建した」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
戻る道の右方向に鬱蒼とした八幡野の森。
帰り道に逆方向から撮影の「高見のシイ」。左側です。
参道から135号線に出るところの信号機は、なかなか青にならないので、
帰る時はバイパスに出る参宮橋を渡って左の道へ行きます。
ふた又の右の道は行き止まりになりますから、見た目は細いですが左の道へ。
すると、池地区を通って伊豆スカに続く上がるバイパスに出ます。
そこから高原にもどる途中に・・、あれっ?なんだか旗が立ってる。